会長（第1期生）佐藤慶幸

　藤桜会会員の皆様方におきましては時下ますますご清祥の事とお慶び申しあげます。まだまだ油断できない状況下ではありますが、私自身も｢当たり前に過ごしていた何気ない時間｣がどれだけ有難いものであったのかを実感している今日この頃です。

　さて、世の趨勢も鑑みまして、いよいよこの夏は同窓会総会を再開いたします！ 実に四年ぶりの開催となりますが是非ともお誘い合せのうえ奮って足をお運びください。より多くの会員の皆様にご出席いただくことが同窓会活動を盛り上げることとなり、その充実と発展にも繋がります。

　我らが母校もこの春は第44期生となる新入生を迎えました。開校50周年という大きな節目に向け着実に歴史を刻んでいる武蔵台です。草創期の卒業生は既に還暦へのカウントダウンも始まり、私らのような初期のOB・OGと近年卒業したばかりの若い方々や在校生とはまさに親子以上のほどの年齢差があったりするわけですが、皆同じ学舎から巣立った者同士です。卒業年次が異なろうが世代に大きな隔たりがあろうが、貴重な青春期を武蔵台という舞台で過ごす機会を得た｢同じ釜の飯を食った仲間｣という精神を是非とも共有していきましょう。違う時代を経験してきた同窓生との積極的な交流の活発化から得ることができる何かが必ずあるはずです。せっかくの同窓会組織というものを単に同窓生相互間の親睦を深めるだけにとどめることなく、様々なシーンで最大限に活用いただきたいと思います。

　当日は是非とも会場でお逢いしましょう！　心よりお待ちいたしております。

「藤桜会」総会・懇親会で会いましょう！

福岡県立武蔵台高等学校　校長　庄山健一

　今年より校是を「継続は力なり」としました。これは本校の２０周年記念事業で天拝山の登山道入り口に設置された「天拝山登山案内板」の言葉です。（２０周年史の中に除幕式の写真がありました。）

　私が天拝山登山に始めて登ったのは武蔵台高校が１１年目を迎えた平成２年の４月です。その日の職員室には「第１２１回　天拝山登山」と黒板に書いてあり、新規採用であった私は、今までの１０年間で一度も中止になったことに気づき、驚きと不安を覚えたところです。

　実はその７年前に「天拝山登山」という行事が武蔵台高校で行われているということを知っていました。昭和５８年の２月頃、高校３年生だった私が大学受験の書類を取りに学校に行った帰り、西鉄二日市駅で中学校の同級生(武蔵台１期生)に会いました。世間話の中で、今日は学校に何をしに行ったのかの話題になり、彼女が「天拝山に登りに行った。」と言ったことに衝撃を受けました。「受験シーズンの真っ只中に山に登るとは･･･。学校は何考えてるの？」のようなことを言ったと思います。その数年後に、自分が天拝山登山の「再登山」を生徒にさせるようになり、その数十年後には、まさかその学校の校長になろうとは当時の庄山少年は知る余地もないのでした。

　私事ですが、今年で武蔵台高校１７回目の春を迎えました。教諭の頃は担任として１２期生・１４期生・１７期生・２０期生を世に送り出し、最後の３年間は教務主任として学校全体に携わる仕事をさせて頂き、私を教員として育ててくれた母校は武蔵台高校だと思っています。教員時代を思い思い返すと、毎週行われる週考査、毎月の天拝山登山・集団クラブ活動、基山登山、予餞会（ぜんざい会）、４回の合宿研修（諫早合宿、勉強合宿、阿蘇合宿、スキー研修）とユニークな教育活動で卒業生の皆さんも大変だったと思いますが、当時若かった私たち教員団も大変でした。生徒も職員も随分鍛えられと思います。

　昭和から平成・令和と武蔵台高校も大きく変わりました。「天拝山登山」は年に３回になり、今年から「朝課外」を廃止し時制を早めて、生徒の完全下校時間を早くしています。学習面では「一人１台端末（クロームブック）」を活用した授業や家庭学習が行われています。高校入試では令和３年度から「特色化選抜」といった入試方法を導入し、３００人程度の中学生を受け入れ、福岡県の「特色化選抜」の先進校となっています。

　また、次年度からは大学の年内入試（学校推薦型・総合型選抜）や体育祭の熱中症防止に対応するため、体育祭「蒼武祭」を１学期に文化祭「天桜祭」を２学期に実施します。本校が４３年培ってきた伝統とその武蔵台精神を引き継ぎながらも「新しい武蔵台」に向かっているところです。

　コロナ禍も明け、今年は４年ぶりに「藤桜会総会・懇親会」が開催されます。私自身、久しぶりに懐かしい顔に会えることを楽しみにしています。８月１１日(土)の「藤桜会」総会・懇親会で会いましょう。